平筆再発見

平筆に偏愛している。
学生時代からつい最近まで丸筆を好んで使い、平面・立体作品ともにほとんど丸筆オンリーで色塗りしていた。平筆といえば極端に大きな面積とか下地塗りのときに「ハケ」と呼んだ方がいいような大きな物しか使った事がなかった。でも最近、何故だか平筆に惹かれている。プラモデル作りに本格的に出戻っていくつもの道具や技法に発見と驚きの連続だったが、平筆再発見はなんだか、しんみりとじんわりと「良いな〜」とゆっくりとやってきた感じだ。

平筆の何が良いかと問われれば、毛先、ハラ、角、と一本で様々な使い方ができる利便性と、大きな面積を一気にムラなく塗れることだろうが、あえて抽象的に言うなら「ペタペタと塗っている感触がイイ」と答えたい。丸筆は「書く」という感覚で平筆は「描く」という印象だろうか。壁や塀を塗るペンキ塗りの感覚は、粘度の高い塗料を塗るプラモデルでも共通するのだろうか。しかし、僕が平筆を多用し良さを一番実感したのは、1/35サイズのフィギュアである。丸筆でも平筆を使っても同じような小さな物を塗る時にこそ意外な「へぇ〜」があったのだ。

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