タコム1/35メルカバMk.2D塗装〜仕上げ編.アーマーモデリング誌2021年2月号No.256掲載作品

だいぶ間が開きましたが、アーマーモデリング2021年2月号に掲載されたメルカバMk.2D製作の続き。
イスラエル国防軍戦車の色といえば、イスラエルのあるシナイ半島から「シナイグレー」と呼ばれ、グレーのような黄色のような緑のような茶色のような曖昧さが悩ましいところでしたが、今回はミスターホビーの「イスラエル国防軍戦車色セット」の力を借りて安易に決定。もう、こういうのは大人たちが色々考えてくれてる便利なメーカーのものを使うのがイチバン。とはいうものの、車体色が一切隠れてしまうほどの砂や土の汚れで迷彩柄ではないのに車体の色はまだらでムラのある、やはりグレーのような黄色のような茶色のような・・・となるのですが、その辺りをうまく表現できればいい感じに仕上がるでしょう。 ミスターホビーの「イスラエル国防軍戦車色セット,IDFグレー3(現用)」を基本色として使用。この段階でこの基本色に白を混ぜて明色側にグラデーションをかけてカラーモジュレーションをかけています。 防御能力の向上を見込んで追加されたモジュール装甲により、複雑な多面体となったデザインを強調するためにも、パネル毎に色の変化をつけるカラーモジュレションはくどいくらいにやっていいでしょう。砂汚れにも見えるし、光の反射にも見えるし、影にもみえる、といった具合で曖昧な色が醸し出されたように思う。

土汚れの材料は塗料だけには頼れないので、パステルの登場。あらかじめ砕いて粉状にしている粉パステル。今回使用しているのは、ヌーベルのカレーパステル007,041,053,139,140,など。
定着にはホルベインのペンチングソルベントを使用。これはアクリルの溶剤と同等の物との解釈でいいです。
アクリル溶剤は注射器やスポイドで垂らして使います。

戦車の積載物。Mk.2Dは後部ラックの専用のシートで荷物は覆われていてあまり見えないのですが、そこは模型的な演出でちょいとシートをめくって登場してもらいました。対空識別用のオレンジ色のシートは、この時期の車両に畳んで積んでいたかは不明なのですが、差し色としてどうしても欲しかったので採用。ま、積んでないことはないでしょう。ね、ね、ね。
しっかり明暗をつけてフィギュアを塗るときと同じようにタミヤエナメル塗料で仕上げています。
後部のバスケットのカバー。ここも布の部分。タミヤエナメルで明暗を描きこみます。
スミ入れ工程

基本色で行ったカラーモジュレーションを補完する役目のハイライティング。タミヤエナメルや油彩で一段高い場所やエッジラインを重点的に明色を塗っていきます。

さらに砂目のアンチスリップのザラザラ部分にハイライト。濃いめの油彩で砂粒を撫ぜて一粒一粒の先端だけに絵の具を塗っていきます。重曹乗せの苦行をここで取り返すのです。
乗員が車体後部から避難できるように設計されているメルカバは、車体前部にエンジンが搭載されており、排気はここからブワーッと吹き出す。これもメルカバ独自の特徴と言えますね。

砂埃の汚れを油絵具を擦り込むようにして表現。
塗装ほぼ終わりの状態。
いい感じの汚れでております!!
ペリスコープのマスキングを剥がしまして・・・
剥がしまして・・・
アンテナ基部に実車同様のバネを仕込みまして・・・
真鍮線を挿して曲げて設置。
こんな感じで。
完成でございます!!
はい完成記念にちょっと回しておきましよう!!



で、動画にも製作風景をまとめております。こちらも是非!!
メルカバMk.2DはメルカバMk.2に市街戦装備を適用した車両で、砲塔全周に交換可能な構造を持つモジュール装甲を追加することで大幅に防御力を高めています。主要なハッチは開閉選択式で、履帯は組み立て易い「リンク & レングス」式です。マーキングは4種類で、エッチングパーツとクリアパーツが付属します。


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