わたくし個人的には、車体の塗装色がどうだとか迷彩色の組合わせがどうだとか思案していても、つまるところ戦車のリアリティーは汚しにあると思い込んでいるフシがありまして、極端なハナシ赤く塗った戦車模型でも強力に上手い汚し塗装の技術があれば「そんな戦車ね〜よ」という一見常識的な思い込みも「こんな色の戦車もあったんだぁ」とねじ伏せる事が出来る、と信じてやまないワケです。
そう思い込んじゃってるもんだから、基本塗装のキレイさはそこそこに、汚し塗装の技術向上に毎回励んどるわけです。技術の習得には段階がありまして、パステルとかピグメントを知ってやたらに埃まみれなモノを作る時期を経て、アクリル塗料を知ってエアブラシでふわっとサラっと「キレイめ汚し」に凝る時期があったり、「汚れは汚れとしてガッツリ汚しゃイイじゃん」とやたらめったら塗りたくる時期もある。適材適所でそれらの手法を上手くチョイスしてバランス良く仕上げるのが名人と言われる人たちなのでしょうが、僕の場合思い込みが激しい性格なので、コレと思ったらソレばっかりになってしまう。
今はやっぱり「油」です。油彩絵の具。
ラッカーの基本色を塗って、その塗料にレッドブラウンもしくはフラットアースなどを少量混ぜた色でシュッシュッシュッと汚した状態の図。ここでスミ入れして「はい完成」というのもアリなんです。というのもというか、大いにアリなんです。
でも「油」が塗りたいんですよ。ペトロールの匂いを部屋に充満させたいワケですよ。
茶色い「浮き錆び」意外は写真では判りにくいのですが、フィルタリングも同時にやっています。出っ張った箇所には白っぽい色をのせてハイライトも入れております。
砲塔デッキ面は明るめの色でフィルタリングした後ランダムに「浮き錆び」表現を施しました。
ただ、ここまでやって、この車輛はアフリカのチュニジアでデビューした当時の仕様だということを思い出して「はたして砂漠でこんなに錆びるのか?」と不安になったり、「錆びる事もある」と納得してみたり。う〜ん熱帯雨林の戦場ならピッタリくるように見えてきた・・・
この後のパステル埃で勝負をかけます。(←ホントか!?)
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